ドローンを飛ばす際に避けて通れない手続きが「DIPSによる個別申請」です。初めて申請する人は、必要書類・操作手順・注意点など、どこから手を付ければよいか迷うことが多いでしょう。本記事では申請の流れを制度背景から準備、入力、提出、許可取得まで詳しく解説します。これを読み終えると、DIPSでの個別申請の全体像と実践的なポイントがしっかり理解できます。
目次
ドローン DIPS 個別申請 やり方を理解するために知るべき基本
DIPSとは最新のオンライン申請システムで、個別申請と包括申請という2つの形態があります。個別申請は日時・場所を限定した1回分の申請で、特に特殊な飛行(空港近辺、イベント上空、150メートル以上の高度など)で必要になります。包括申請に比べて要件が厳しく、審査に時間がかかることがあります。
個別申請の基本的な要件として、操縦者の飛行経験や機体登録、飛行マニュアル、保険加入などが求められます。準備不足だと補正を求められて許可が遅れるので、事前に必要事項を整理することが重要です。また申請から許可取得までには通常10開庁日程度かかります。
DIPSの制度背景と目的
DIPSはドローン飛行に関連する安全確保を目的とし、法令に基づいて運営されているオンライン申請システムです。オンライン化により申請から許可までの流れが透明化されており、申請者は操作画面に沿って必要情報を入力できるようになっています。国土交通省が制度設計を行っており、法令遵守の確認や安全対策が重視されています。
個別申請が必要となるケース
以下のような飛行を行いたい場合、個別申請が必須です。空港周辺や高度150メートルを超える飛行、催し物の上空撮影、物件投下などが含まれます。包括申請ではこれらには対応できないため、個別申請のやり方を正確に理解しておく必要があります。
申請の流れの概要
申請のステップは大きく次の通りです。アカウントの取得、操縦者・機体の登録、申請書の作成、審査・補正対応、許可証の取得と保存、飛行計画の通報、飛行後の記録など。これらを順に着実に進めることが成功の鍵です。
ドローン DIPS 個別申請 やり方:準備段階

申請の準備段階は成功の要です。必要書類の整理、機体登録、操縦者情報の整理、飛行内容の具体化、安全対策の設計など、飛行の計画を立てる上で欠かせない要素が多く含まれます。ここでの準備が不十分だと審査中に補正を求められて時間を無駄にしてしまいます。
機体登録と登録記号の取得
まずは機体を国土交通省の制度で登録し、登録記号を取得することが出発点です。型式・製造番号・製造者名などの基本情報が必要です。登録済みであれば申請時に登録記号を入力します。登録記号が未取得だと申請画面でエラーになります。
操縦者情報と飛行経験の整理
操縦者の氏名・住所に加えて、過去の飛行経験が重要です。夜間飛行や目視外飛行などの特定飛行形態について、各10時間以上の飛行実績が求められることがあります。資格や技能証明を持っている場合はその証明書番号も整理しておくと良いです。
必要書類と安全対策の準備
必要書類として、本人確認書類、保険証券、安全マニュアル(飛行マニュアル)、飛行場所の地図、安全対策の記述などがあります。安全対策の内容は、危険回避手順、補助者配置、飛行経路、天候・風速制限など具体的に記載する必要があります。保険は対人・対物ともに有効なものが条件です。
ドローン DIPS 個別申請 やり方:申請操作と入力内容

準備が整ったら、実際にDIPSで申請します。アカウントにログインし、申請フォームを正しく入力することが求められます。画面には基本情報、飛行内容、機体・操縦者情報、安全対策などの欄があります。入力漏れ・記載不備を防ぐため、チェックリストを活用することをおすすめします。
アカウントログインと申請種別選択
DIPS2.0にログインしたら、新規申請を選びます。申請種別で「個別申請」を選択することを忘れないでください。個別申請は日時・場所を限定する申請形態で、包括申請ではできない飛行内容に対応する際に必須です。
申請フォームの入力項目
申請フォームには以下のような入力項目があります。申請者情報、機体登録記号、操縦者の飛行経歴、飛行目的、日時・場所・飛行高度、第三者への影響、安全対策の内容、保険情報などです。特に飛行場所の地図や所在地の正確な記述が求められ、住所の番地抜けや表記ゆれがあると補正対象になります。
補正対応と審査のやり取り
申請後、国交省側から補正指示が来ることがあります。指示内容を通知メールで確認し、DIPS上で修正して再提出します。期限が設けられており、期限を過ぎると申請が取り下げられることがあるので注意が必要です。補正が不要であれば許可書が発行されます。
ドローン DIPS 個別申請 やり方:許可取得後の流れと運用上の注意点
許可が下りた後も、申請した内容に基づいた運用と事後の注意が重要です。飛行計画の通報、飛行記録の保管、別の許可が別途必要な場所の確認などが含まれます。これらを怠ると法律違反となるリスクがあります。
許可証の取得と携帯方法
審査を通過すると許可証が発行され、DIPSのマイページからダウンロードできるようになります。スマートフォンに保存することも可能ですが、飛行中はいつでも提示できる形式で携帯しておくことが義務です。印刷して持ち歩くことも選択肢です。
飛行計画の通報と土地管理者の許可
許可があっても飛行前に「飛行計画の通報」をDIPS上で行う必要があります。また、飛行場所が公園や他人の土地、山林などである場合は、それぞれの管理者や所有者から別途許可や同意を得る必要があります。場所によっては特別な規制があることを確認しておくことが肝要です。
飛行後の記録義務と更新申請のタイミング
飛行日誌を作成し、日時・場所・飛行時間・異常の有無などを記録することが規則です。包括申請期限がある場合や許可期間が切れる場合は更新申請を忘れずに行ってください。申請内容に変更がある場合は変更申請を経て対応が必要です。
ドローン DIPS 個別申請 やり方:よくある問題と成功のコツ

申請で失敗しやすい部分を予め理解し、対策を取ることが合格への近道です。不備による補正、飛行経験の不足、機体登録の漏れなどが典型的な原因です。成功のためにはチェックリストを使う・早めに申請する・安全対策を明確にするというポイントを押さえましょう。
入力・書類での不備を防ぐ方法
氏名・住所・飛行場所の記載ミス、地図の範囲・番地の抜け、操縦者経験時間の虚偽や見落としなどは補正理由になります。申請前に一覧表を作って確認し、他の人に見せてミスがないかチェックすることが有効です。
飛行経験や資格の要件を満たす方法
夜間や目視外飛行など特殊な飛行形態についての経験時間が不足していると申請却下・補正の対象になります。可能であれば講習会や実務経験で時間を確保し、記録を残しておくと良いです。資格・技能証明を取得している場合はその登録証番号等を用意しましょう。
審査期間を見込んで計画を立てる
通常、申請から許可まで10開庁日ほどかかりますが、飛行内容が複雑・場所が特殊などの場合は更に時間を要することがあります。飛行予定日の2〜3週間前には申請を開始しておくことをおすすめします。繁忙期の直前や大型イベント前は特に余裕を持って申請するべきです。
ドローン DIPS 個別申請 やり方:比較で見る包括申請との違い
個別申請と包括申請は申請形態が異なり、それぞれ強みと制約があります。目的や頻度によって使い分けが必要です。ここでは主な違いを比較し、どんな場合に個別申請が有利かを明らかにします。
頻度・有効期間の比較
包括申請は同一条件で複数回の飛行をまとめて許可を得られるもので、有効期間は最長で約1年間です。対して個別申請は特定の日・場所・内容ごとにひとつひとつ申請する形態で、有効期間は申請に指定した日時のみ扱われます。頻繁に飛ばすなら包括申請の方が効率的です。
適用できる飛行内容の違い
包括申請で扱える飛行内容には制限があります。150メートル超・イベント上空・物件投下などには個別申請が必要です。逆に通常の夜間飛行・目視外飛行・人口集中地区での飛行など、包括申請で対応可能な条件も存在します。飛行の目的や環境に応じて適正を判断しましょう。
審査期間と申請手間の比較
包括申請は一度申請すれば複数回の飛行に対応できるため、個別申請より手間が少ない反面、飛行条件を満たす必要があり、安全対策・経験値の要件が厳しくなることがあります。個別申請はその都度の申請であるため手間はかかりますが、条件が限定されることで審査が比較的シンプルになることがあります。
まとめ
DIPSでの個別申請のやり方を理解することは、ドローンを安全に・合法的に飛ばすために不可欠です。制度背景から準備、申請入力、許可取得後まで一連の流れを把握することで、不備やトラブルを避けることができます。
特に重要なのは、機体登録・操縦者経験・安全対策の具体性・書類の正確性などです。これらがきちんと整っていないと、申請が却下されたり許可まで時間がかかったりします。
用途や頻度に応じて個別申請と包括申請を使い分け、飛行計画に余裕を持たせて申請を進めることをおすすめします。これを押さえておけば、初めての申請でもスムーズに許可取得ができるでしょう。